「秋冬はちゃみちいね」のはなし

夏から初秋くらいまでは日も長くて、 なんだか開放的な気分になっていて、

それこそみんなで「何でもできる」ような気がしていた。

そのクライマックスは学校の「文化祭」だ。

それが、ひとたび文化祭が終われば、 学校の年間スケジュールからすると、 年度末には大きな資格の試験がある、とか 高校受験、大学受験を控えている、とか 論文も書かなくちゃ行けない、とか 実は、進級がかかっている期末試験もある、とか。 寸暇を惜しんで勉強しなくちゃいけないプレッシャーがある。

「お仕事」をしている人たちだって、 9月は上半期末月で、10月は下半期の始まりで、とか 12月は年末で、3月の年度末に向けて、とかで忙しい (厳密には、寂しさを感じないで済むように忙しくしている)。

そもそも、寒いので外にはあまり出たくない。

そんな感じで、 「なんでもできる」感覚でワァーっと拡散していたエネルギーが 急にシュンと、それぞれの然るべき「行き着く先」すなわち、 「これをしなくちゃいけない」に収束していくような、

一日に例えるなら 「そろそろ、宿題をしなくちゃならないんだ」って言って、 友達がおうちに帰っていく時間なんだね、きっと。