「できなくてもいい」?「入ってすぐは使いものにならないんだから大丈夫」?そんなワケはない。

「できなくても大丈夫」?

「できなくてもいいよ」 「入ってすぐは使いものにならないんだから、大丈夫」

その類の言葉は全く慰めにならないどころか、 言われた人を苦しめるよ!

キーワードは「居場所」。


「居場所」とは?

「ここにいてもいいんだ」と言う感覚。 これは誰かに許可されて与えられるものではなく、

「自分が他の人の助けになるようなことをした」 という感覚から、あくまで内的に生じる感覚。


役に立てないと「居場所」がない

居場所が上記の他者貢献「感」からもたらされるとすれば、 裏を返せば貢献「感」が得られなければ いつまでも自分の「居場所」というのは見つからない。

そう言うわけで、入って間もない人は特に

「なにか自分にできることをして、 何とか役に立っているという感覚を得て、 安心してここにいてもいい理由が欲しい」

という焦りに近い気持ちを抱えている。

そんなときに「できなくてもいい」わけがないのだ。


励ますならば

「できなくてもいいんだ」が 励ましにならないとしたら、有効なのは?

「キミには『チームの一員として』『助けられてるよ』」 というメッセージを送る。

それぞれ具体的には…

「あれ、やっておいてくれる?」 と、「任せたよ(信じて、任せるよ)」 お願いをすること。

(自主的・受動的問わず、) やってくれたことに対して、 「サンキュー!おかげで助かったぜ!」 と感謝の気持ちを送ること。


おわりに

誰かの役に立っている「感」を得ることは そのチームの中で安心して過ごすことができる ようになるための重要な手段。

「できなくてもいいよ」というのは その手段を封じてしまうことになる。

それならば、そのかわりにやるべきことは その人を一刻も早く、自他共に 「チームの一員」として認められるようにすることであり、 「役に立っている」という実感を本人が得られるように サポートすること。

追記: (『99%の会社はいらない』のホリエモン流だと いちいちそんなことを考えなければいけない点で、 会社組織はムダが多い、とのことだけれども・・・。)