もう12年以上も試行錯誤

大学進学や就職活動などの折に触れて

表面的に「やりたいこと」というものに

向き合ってきた、というよりは

向き合わざるを得なかった。

ただ、真の「やりたいこと」は

少なくとも12年以上変わっていないんじゃないか

実はずっと続けてきているんじゃないか

と思うきっかけがあった。


というのも、振り返れば

中学~大学まで

僕はずっとマイナースポーツの部活に

所属してきたのだ。

それも、「全員経験ゼロから」というもの。

言い訳がましく聞こえてしまうが、

たとえチームの競技力が弱くとも、

「経験」や「理論」という

具体的な権威が存在しないからこそ、

自由にやり方を考えて、

色々なことを試すことができた。

結局どれも部活動には辛かった思い出が

多かったように思うけれども、

そういう意味では

自分がこれだ!と信じたことを試しては

上手くいかない、ということを、

自分のことだと思って繰り返した

証拠でもあるのかもしれない。


結局、自分がやりたかったのは、

何かのプロジェクトを、

自分のことだとおもって

「試行錯誤し続けること」

そのものなのではないか。

「その結果、何かになりたい」

というよりは、試行錯誤のプロセス

そのものの楽しみを味わっているような感じで、

「目的の絵を完成させること」ではなく

「自由に絵を描くこと」そのものの楽しみ。

(『テルマエ・ロマエ』の作者であるヤマザキマリ氏が

自身の著書でたしかこんなことを書いていた。)

だから、その結果「できた!」と思った絵は

その瞬間の喜びこそあれ、

結果という名のついたオマケのようなもの。

その機会を得るために、

僕は「スタートラインが一緒」という条件に対する

魅力を覚えていた。