意見が異なる人との関わりかた

対立する他人の意見を肯定することと

自分の意見を否定することは、別物だ。

相手には、相手のバックグラウンドや

考え方から導き出された「理にかなった」

意見があるのだ。

つまりそれは、「一理ある」のだから、

たとえ自分が対立する意見を持っていても、

「そうですよね」「わかりました」

と受け止めることは、矛盾することでもなければ

自分を殺すことにもならない。

実は、「わかれば、よろしい」みたいに

屈服させた(気になりた)いだけの人も少なくない。

問題はその次だ。

相手の異なる意見は十分理解した。

そこから、その通りにやるかどうかは、自分次第だ

「相手の言うことを理解した」の先には

「言われた通りにやる」「言われた通りにやらない」

という二つの選択肢がある。

確かに、相手の言うことも理にかなっているし、

けれども、自分の考えも、理にかなっている。

ただ、両者の間で異なるのは「事情」だ。

事情が異なれば、どちらの理屈を採用するかも異なる。

もしも、相手の言うことを押し付けられそうになっても

反論してはいけない。その先には、消耗戦が待っているだけだ。

相手を変えるためのバトルには絶対に乗ってはいけない。

できることは、そういうことを話しかけられても

その場を立ち去ることで、

そのような会話そのものを「拒否」する

(「反論」ではなく、「拒否」)かもしくは、

その環境から立ち去ること。

それから、自分の見方を変えること。

自分の意見を否定したり、

自分の意見を変える必要はない。

自分の意見は正しい。ただ残念ながら、

それと同時に、相手の意見も正しい。

それぞれの意見が正しくなる「事情」を尊重しつつ

むやみに同じにしようとしない。