「先輩」・「後輩」双方のデメリット―キーワードは「委縮」―

「先輩の言うことには従え」ということと、

そういう雰囲気が存在することは

先輩側にも後輩側にもデメリットがある。

キーワードは「委縮」だ。

先輩側は、「自分は、正しくなければいけない」

と思うようになる。「後輩の前でミスもしてはいけない」

そういう思いが、自身を委縮させてしまう。

後輩側は、「先輩の言う通りにしないといけない」

という圧力がかかっていることで、

「その場でベストな判断かどうか」よりも

「先輩に怒られないかどうか」が

行動の基準になってしまう。

やることなすことにいちいち口を挟まれたのでは

自分で考えることに対する無力感と

自主性の低下を招く。

結局、組織としては

「間違うはずなのにつねに『正しい』」という

矛盾した存在としての「先輩」と、

「『自分で考えない』ということを考える」

(「怒られないように」行動する)

これまた矛盾した存在としての「後輩」

というちぐはぐなものになってしまう。

それを、「社会はそんなもの」と

甘んじて受け入れられるかどうかは、

あくまでも「オトナかどうか」ではなく、

やっているそのものに自発的な動機付けが

あるかどうかにかかっている。

こんなことを、自分で書いていながら

あまりにも幼稚なように思えてしまった。