意識に頼るか、方法を変えるか

かつてアインシュタインはこんなことを言ったという。

「同じことを繰り返し行い、違う結果を期待する。それは狂気だ。」

そう、違う結果を期待するならば、やり方を変えなければならない。

僕が大学でボート部に所属していた時のこと。

「次回の練習では、~を意識してやりましょう」 練習後のミーティング(反省会)では、 主にフォーム改善のアプローチとして そんな風にまとめられることがしばしばあった。

(しかも、改善のアプローチ方法は 毎回の練習でほとんど変わることがなかった。)

そこには、 「おれはもうそのポイントはクリアしているから、 できていないやつがそのポイントを意識して改善するように」という リーダーの上から目線で無責任な態度を感じた。

本当にリーダーがやるべきこととは、 あくまで自分には何ができるかであって、 他人の改善を望みながら同じ練習をくりかえすことではない。

(リーダーがそれなりに「デキる方」だとしても、) 自分にはどういう課題があって、自分の課題を改善するには どういう風にしたらよいか、とか、

どんな方法を採ったらメンバーも自分も改善できるか、とか そういうことを考えるべきだったのでは。

やり方を変えずに、メンバーの意識に頼っているうちは、 まず抜本的な改善はない。 改善がみられたとしても、どこかで無理がある。 そういうときは練習方法を変えるべき。 改善できる仕組みを作ることの方が大事。