当たり前のように受けられる、という最大の称賛

「You speak English very well. とか、 Your English is good!  とか、 そう言われるとき、自分の英語は本当に上手ではない。」

そんな話をどこかで聞いたことがある。 じゃあ本当に英語が上手な人は? ー「何も言われない」が正解。

その人が頑張っているでもなく、当たり前のように英語を話すとき、 そしてそれがとても自然であるとき、わざわざ上手いと言われない、 ということだそうだ。

話は変わって。

これまでに会社での宿直などで、 僕が料理を担当することがこれまでに何度かあった。 そうして作った料理を、宿直のペアの相手が ペロリと平らげて、しかもお皿のソースまできれいに食べてくれた。 あとで「美味しかった」と言ってもらえたのももちろんだが、 特に料理に言及することもなく、ぱくぱく、ペロリ、と 食べてもらえたことが僕は一番嬉しかった。

昼食に味噌汁を作ったとき、 僕の作った味噌汁を、おかわりした人がいた。 味噌汁は毎日のものだから、特に誰が作ったかなんて 気にされないはずなのに、当然のようにおかわりしているのを見て、 僕はなんだか嬉しい気分になった。

英語も、料理もそう。特に言葉に出して評価されなくとも、 自分の差し出したものが、当たり前のように受け取られること。 それは実は一番の称賛なのかもしれない。