置かれている状況で価値観は変わる

「どうせまた『無になれ』的なことを書いてるんでしょ」 そんな風に思いながらも、kindleストアでセール価格だった 『仏教の「無価値」論』という本をついつい買ってしまった。

しかし読んでみると面白い。

一言で言うと、こんなことが書かれていた。

「全ての物事には価値がない。 だからと言って何にも価値を見出すな、ということではない。 人々は文字通りそれぞれの『価値観』によって、物事に 価値を「入れ」ながら生きている。」

この本を読んで、物事には絶対的な価値観などなくて、 人が経験したことや今置かれている状況によって価値観は変わる、 とふと思った。

例えば・・・ ちょっと前までブランド物を身につけることに価値を感じる人が、 ある日災害があって家も持ち物も全て失ったとする。

すると、それまで大事にしていたもののブランドは、 もはや価値がなくなってしまう。 今までは当たり前のように感じられていた食べ物や、 日用品があること、そして「生きている」ことの価値を ひしひしと感じるのではないだろうか。

かつては価値を感じていたものも、 価値観が変わればそのものの価値はたちまち失われてしまう。 だとすれば、かつて価値を感じていたものも、 今、価値を感じないものはもはや価値はないのだ。

だから、今価値を感じないものは手放していいし、 今価値を感じているものだけを手元に残すようにすれば、 自分が価値を感じているものに囲まれて生活している状況に 近づくことにつながるはずだ。