僕は、個人事業主だ。

ぼくは、個人事業主だ。

「開業届」を出したから、例え今は商売の実態がなくとも、

これ自体は間違いない。

僕は、とくに商売がしたいと思っているわけではない。

第一、自分が「消費を見直せ」というスタンスなのに、

商売を通じて消費を促すのはしっくりこない。

ましてや、なければないでいいものを、

わざわざ売り込み売り込み、

なんとか受注にこぎつける、などという商売は、

お金という媒介を動かすために、

買い手も売り手も、ムリしている感じがしてイヤだ。

ぼくは、「個人事業主」になってみたかったからなった。

目的は、達成されたのだ。

これらも、間違いない。

ただ残念ながら、

衣食住全て自給自足とは行かないし、

交換・贈与授受にも限界があるから、

ある程度はお金を稼がなくちゃいけない。

これは、間違いない。

ただ「お金のために」何かをする、というのは不本意だ。

自分がこう思っているのは間違いない。

つまり、たとえ労働に従事するとしても、

自分で何かをするにしても、

たとえ大したお金が発生しなくとも後悔しないことおよび、

それに付随する雑事にのみコミットしていきたい

(労働ではそれが選べるかどうかは怪しいが)。


ここまで述べたことがらの間には、

いくつかのアンビバレンスが存在する。

同じようなアンビバレンスを抱えているのは、

僕個人だけではなく、

既存の法人ですらそうだ、と思う。