『あなたの若さを殺す敵』
(成人における)若さとは、すなわち自立の度合いのことだ。 それを殺すのは、 母親の過剰な愛であり、 勤め人という立場への依存であり、 便利な消費生活である。
丸山健二著『あなたの若さを殺す敵』では
そのようなことが、「これでもか!」というほど叫ばれている。
その文体はむしろそれらに対する「憎悪」と言って差し支えない。
なるほど確かに筆者はあとがきで「煽っている」と述べている。
これら、僕たちの「若さを殺す敵」は
一見優しい顔をして近寄ってくるけれども、
それに「依存」し始めると、徐々に「支配」されていく。
支配がさらに依存を生み、依存がさらなる支配を生む。
僕たちは、それらからキッチリ距離を置き、
あくまでも自分の課題に取り組まなければならない。
そうでなければ、
「目的を持った者」に自らの若さを殺されてしまう。