変わるのは難しい・変わり方が分からない

 現状が良くなくて、変わった方がいいと自分でも思っているんだけれども、変わるのが難しい。

 例えば「いじめられっ子」を自認している人が、もはや安全な場所にいたとしても「いじめられっ子」っぽい振る舞いや行動パターンが抜けなくて、良い人付き合いができていないと思っていたとする。「この状況から脱したい」と頭ではわかっていても、実際にこの状況から脱するためには進んで「いじめられっ子」っぽい振る舞いをすることをやめて、「いじめられっ子っぽくない振る舞い」をすることになるのだが、「いじめられっ子っぽくない振る舞い」とは、「いじめられっ子」だったかつての自分にとって、自らをいじめのターゲットとして晒す(と思い込んでいる)振る舞いでもある。ゆえに実際にいじめたり、排除するような人物がその場にいなくとも、「変わる」うえで必要な(意識のうえで)自らを危険に晒(してでも望んだ付き合いを目指)すことが避けられないのだが、それが難しいから、なかなか変われない。嫌われることを極端に恐れている人も然り、だ。

 そのような悩みを抱える人は「変わりたい」と思っていても、「どう変わってよいか分からない」「変わり方が分からない」というのが実際のところなのではないだろうか。