「ナメられてはいけない」のは誰だ?

「後輩や立場が下の人にナメられてはいけない」

という風潮がある。

それが非常に残念なのは、「ナメられてはいけない」

ということばかりに気持ちがいって、

その組織の不合理を「郷に入っては~」とばかりに押し付けて

後輩や下の人を萎縮させることが目的のようになりがちなことだ。

もしも、彼らが「この人よりも、自分の方ができる」

と思ったようなら、むしろそれはチャンスなのだ。

それまで自分が得意でもなかったことを

その人にコントロール権を任せて、自分は違うことに注力できる。

ナメられるかどうかは、仕事ができるとかできないとか、

それ以前のことのように思う。


むしろ最近思うのは、

「先輩や、立場が上の人にこそ、ナメられてはいけない」ということ。

「なんでも言った通りにやると思うなよ」

ということだ。

「自分は、これはできません」

ということを、毅然とした態度で示さなければならない。

その穴埋めを調整するのは、上の役割であって、

それをやらずに押し付けてくるようなら、

それは上の人が自分の仕事をしていない、ということになる。