クラウドライティングは所詮「他人事」

実は、ここだけの話だが、

僕も一度だけクラウドソーシングで

本当に安い仕事をやってみたことがある。

家で出来る小遣い稼ぎは、と思ったときに

webライティングの案件が山ほどあったから。

ただ、その一度だけで、

それも30分もしない作業で、辞めた。

「なんか違う」と思った。

それっきり、やることはなかった。


【所詮は「他人事」】

「名もなき仕事」

というフレーズが頭に浮かんだ。

ウェブで請け負うライティングの仕事の

文章の著作権は、あくまでも発注者のもの。

自分の名前が公表されることはないし、

同じ文章を自分のブログ記事にしてもいけない。

ちょっとお金をもらうことができても、

所詮は他人事なのだ。

文字数とある程度の内容を

限られた時間の中で書くのだから、

自分の文芸作品のように

いちいち細かいことを気にして、

自分の納得のいく文章に仕上げるのではなく、

とにかく、テキトーに、それっぽい文章を

書くことが求められるのだ。

自分の名前と関係ない仕事は、

自分自身の評価にならない仕事は、

どこかでやっつけ仕事になる。

所詮は他人事なのだ。


【自分のことだから、文が書ける】

僕はよくブログに、ノートに、文章を書くが、

それは僕に「文章を書く力があるから」ではなく

「本心から『書きたい』『書かずにはいられない』

と思うことがあるから」に他らならない。

そして、そうやって生まれた文章が、

ブログやSNSを通じて、

自分の名前で、誰かとコミュニケーションをとる

きっかけになるならば、

本意ではないことは書けないし、

それこそ、適当なことを書けば、

その評価は自分に返ってくるだろう。

だから、僕の「書く力」が発揮されるのは、

「自分の書きたいことを書くとき」

に限定される。請負で、

誰が書いても変わらないような、

その人の色が現れないような文章を書くとしたら、

いくらお金をもらおうとも、

モチベーションはあっという間に切れる。