「こんなのは嫌だから、辞めてやりますよ!」ー「エグジット・オプション」の話ー
先日、こんな記事を見つけました。
その中で出会った言葉が「エグジット・オプション」。
ここでは出世云々の話はできませんが、
「エグジット・オプション」を持っていることが、 自分のためでもあり、他人のためでもあるんです。
「エグジット・オプション」って何?
「エグジット・オプション」とは、記事の中では 「嫌ならやめられるということ」と書かれています。
そこに僕の解釈を加えると、
「職場環境が嫌だから、辞めます」とか 「そんなに自分のことが嫌いなら、辞めてやりますよ」という選択肢
みたいなものなんじゃないかな、と思います。
●「エグジット・オプション」を持つためには?
従業員は給料で生活している場合がほとんどでしょうから、 生活面で会社と給料にある程度依存しているわけです。
それでも、「辞めてやる」という選択肢を持つにはいくつかあって、 記事の中で紹介されているのは以下の2つ。
・蓄えがあること ・転職スキルがあること
そこに僕が加えたいのは、
・生活のランニングコストが(極めて)低いこと
「蓄え」とか、「転職スキル」はある程度の年数が必要ですが、 生活のランニングコストに関しては、 例え社会人歴の浅い若い人でも自分の工夫と見直し次第で どんどん下げることができます。
しかも、生活のランニングコストが低ければ、 毎月の貯金額を増やすことができ、 蓄えを早く作ることにも繋がりますね。
ちなみに、「エグジット・オプション」の最強の根拠は
「会社を辞めて、どうなっても、オレはオレだから大丈夫」
という根拠なき自信です。笑
なんで、「エグジット・オプション」が必要?
なぜ「エグジット・オプション」が必要なのか?
それは、「エグジット・オプションがある」と言う条件に自らを置き、 嫌われることを覚悟しながら組織にいた方が、 自分のためでもあり、他人のためでもあるからです。
それを、「嫌われないための努力」と「嫌われる覚悟」を 比較しながら説明しましょう。
●嫌われない努力
簡単な話です。
「この会社に居なければ生きていけない」 「この会社で給料を貰えなければ今の生活が破綻する」
そんな不安から、「組織に嫌われないように」と思って ムリな要求を呑んだり、組織のために我慢したり・・・
ということが続けば、自分が辛くなります。 結果、その組織にいることが大きなストレスになります。
それだけならマシ。 「自分は無理や我慢をしている」という被害者意識があれば、 他に人にも同様の無理や我慢を要求するようになります。
自分だけ辛くて、他の人が楽にやっていると面白くありません。
「辛い?はぁ?それはみんな同じだから甘ったれんな」 というような発言はまさに、 個人と組織の「ムリする体質」から出るもの。
冷静に考えれば、一人一人が無理しないでやれる環境を作るのが マネージャーの仕事なのにね、
それを個個人の「無理」や「我慢」で勝手に不要にした挙げ句、 勝手に不満を持って回りの人をやりづらくさせる・・・
どんな形であれ、「エグジット・オプション」を持たないことは 組織を不幸せにしますね。。
●嫌われる覚悟で
それに対して、「エグジット・オプション」を持っている場合。
別に組織に嫌われたっていいわけですから、 自分がやりやすく成果をあげるための要求を マネージャーに突きつけることが可能になります。
個個人がやりやすくするのがマネージャーの仕事ですから、 個個人の「無理を中和させる」ということが そこではじめて、本来マネージャーがすべき仕事に戻るわけです。
自分がムリせずやれているわけですから、 他の人にもムリさせようとは思いません。
おわりに
「エグジット・オプション」を持っていることで 自分も、他人もやり易い空気が生まれます。
だって、ムリさせて嫌になったら辞めちゃうんだもん。 辞めないでもらいたければ嫌々やらせちゃいけないんですよ。
個人としても、「嫌々やっている」ということで 回りに悪影響を及ぼしますから、
嫌々やっている仕事や、嫌々属している組織に依存してはいけません。
逆説的ですが、「エグジット・オプション」を持っている方が 結果的に長続きするかもしれません。