もしも、自分がサービス提供者なら

Amazonで米を買おうと思った。

プライム会員の僕の目に飛び込んできたのは、

「今日中にお届け」という文字だ。

ひょっとして、これを使えば今日の夕飯に

間に合うかもしれない・・・?」


かつて、Amazonで買い物をすることは、

ここまで気軽なものではなかったと思う。

まず、価格。

リアル店舗よりも安いか安くないかくらいだったし、

そこに送料がかかるとなれば、

「じゃあ、お店で買おう」と思ったものだった。

それに、スピード。

もうちょっと前は「明日お届け」なんてものはなかった。

日用品のように、「できればすぐ、手元に欲しい」

というものがあれば、

自分の足で買い物に行こうと思うし、

多少面倒でも、「今日、明日中に」なんて

ものはそもそもなかったし、

ネットショッピングは「便利料」を

上乗せして使うものだと分かっていた。

そもそも、自分が勝手に必要としていて

「しょうがない」と分かっていたから、

それに対する不満もなかった。


結局、僕はお米をAmazonで注文するのを諦めた。

サービスを提供する人間は、いつもそうやって

上の決めた方針によってこき使われる、ということが、

業種は違えど、何となく分かるからだ。

もちろん、田舎暮らしでは特に、

Amazonにお世話になるケースは多い。

そのおかげでもっと田舎な場所でも暮らせるようになった

という人ももちろんいる。

ある種、「モノへのアクセス革命」を起こした

Amazonショッピングだけれども、

もしも、自分が配送業者だったら、と思うと、

むやみに「お急ぎ便」を使ったり、

100円程度のディスカウントに対してわざわざ

Amazonを使うかどうか、考えてしまう。