「部活辞める?辞めない?」問題

部活動に所属していると、必ずと言っていいほど直面するのが 「部活辞める?辞めない?」問題である。

ちなみに僕は中・高・大と運動部に所属していたが、どれも途中で辞めたことがない。 そう聞くと、「結局『辞めない方が良い』って言うんでしょ」と思われそうだが、 これから書くことは「そんなに辞めたければ辞めればいいんじゃね?」的なことだ。

ちなみに、僕は最後まで続けたときのあの自信がつくような感じを中学で体験として学んだことがあり、 その結果「辞めないで最後まで続けること」自体が目標だった(今考えれば迷惑な話だ)ので、 「辞める」という選択肢が出たことは、中学以来、一度も出たことがない。 もちろん、それは自分が経験したことから「辞めないで最後まで続けること」が、その時の正解だっただけ。 ここでは詳しく書かないが、部活動を引退してからこれまでにいくつか「辞めて正解だった」経験もあり、 今は「続けるのが正解」というのを盲信するのを辞めた。 でも、繰り返しになるが、あくまでその時は「辞めない」のが正解だった

部活動を辞めていった人の中には、それまで燻っていた「~がやりたい」という気持ちが解放されて、 一層やりたかったことに打ち込んでいる人もいた。水を得た魚のようだ。

自分で経験したこと、感じたことを踏まえてあれこれ考えた結果、強く「辞めたい」と思ってしまったら、 その時は「辞める」が正解なのだ。もし、周りの人や先輩に引きとめられて、説得されたとして、 その結果自分の中でしっくりくる理由が見つかって「辞めない」という結論に至ったら、その時は「辞めない」が正解。

一番良くないのが、先輩その他の“ありがたい”「アドバイザー」が、 「続けていればきっと良いことがあるから!だから辞めんな!」と言うのを、自分の中でしっくりこないままに鵜呑みにして 「とにかく辞めたくてしょうがない」という負のエネルギーを抱えたまま続けることである。 (大体にして、最後まで続けた人が(身近にいるという理由で)相談役になることが、圧倒的に多いのだから。)

本当は辞めたいのに無理して練習しても、身が入らなければ練習の効率も下がれば周りの士気も下げかねない。 (本当は調子が悪いのに無理して練習する、というのも同様。) 何より学生生活がもったいない。心の底からやりたくないことを続けているほど学生生活は長くない。

部活を続ける理由が、自分の中で確立されていることが大事であり、 そのためには一度部活を離れることが効果的な場合だってある。 「やっぱりあの時の自分の方が輝いてたよな」とか、 「なんだかんだスポーツ(その他)やってる奴らのほうがイキイキしてんじゃないか」とか。

辞めたければすぐに辞めればいい、と吐き捨てるつもりもない。 もし、身の回りに辞めたい部員がいたとすれば、今の僕なら 「わかった。だけど、もしまたやりたくなったらいつでも戻って来いよ」 と声をかけるのが良いんじゃないかと思う。

最後の最後で「そういう優しさをもった奴らとなら、またやってもいいかな」という気持ちが芽生えるかもしれないし、 もし他にやりたいことが見えているなら、「それじゃ『夢破れた』みたいになるじゃないか。戻ってなるものか!」と 一層「自分のやりたいこと」に燃えるかもしれない。

何にしても、自分が経験に基づいて考えた結果であれば、その人にとっては何だって正解になるし、 たとえその時正解だったことが後で間違いになったとしても、 「あの時おれはあんな風に思っていたんだよな」と思いだせればその回り道も必然に思える。 それがどうだろう、自分が納得していないのに、他の人の言う通りにやったら、 あとでそれが間違いだと思ってしまった時に、ずっとその人を恨み続けるのか? そのやり場のないエネルギーが非常にもったいない。

自分の経験に基づいて、自分で考えましょう。