使っていないものを持つストレス

使っていないものを捨てずにとっておく、ということは 「いつか使おう(使って何かをやろう)」と思っているから。

ここまではいい。本当に使う予定があるのなら。

職業柄スーツは着ないけど、着なくちゃいけないときは訪れる。 その時のために、革靴もせめて一足はなくちゃいけない。

けれど、使っていないものが入ったクローゼット、 使っていないものが入った棚を見たり、 リビングに置いているものが、 普段使っていないものであることを知ったりする。

そのたびに、

「自分は○○をしなきゃいけないのにやっていない」

「自分は○○をやる、と言ったのに、現状はできていない」

という現実をいつも僕たちに突きつける。

それがジワジワと心に負担を与え続ける。

いつか、 友達を呼んでパーティーをしようと思って とっておいてある景品でもらったたこ焼き器。

でも、使っていないということはできていないということ。

いつか、 健康のためにスポーツをしなくちゃいけなくなるから、 カッコいいスポーツウェアは残しておこう。

でも、使っていないということはやっていないということ。

いつか、 着たい気分になったとき、この服を着よう。ちょっと高かったし。

でも、着ていないということはその気がもうないということ。

じゃあ、モノがなければ? そういう後ろめたさに苛まれることもない。