「自分の仕事」シェアする?しない?
宿直の日、夕飯の食材を切っている時のこと。 いつもまかないの食事を用意してくれてる女性に 「何か切ろうか?手伝おうか?」と言われた。
普段は鍋料理が多く、材料を切って並べるだけのときは しばしば準備をお願いするのだが、その時に限っては、 自分で切って、フライパンを複数使って炒めて、 味付けもして…というつもりだった。
「あ、いいです。自分でやるんで!」そう言いかけた。 それをあることに気がついてグッと飲みこんだ。
「これは自分の仕事だから自分でやる」、 というのはこう言う感覚かと思いながらも、 逆の立場からすれば、手伝いを提案しているのにも関わらず 「手伝わせてもらえない」のもまた、辛いことだ ということを思い出したからだ。
「じゃあ、この鶏肉にフォークで穴をあけてもらって・・・」
「そうそう、日々の鬱憤を晴らしてくださいねー笑」
「あ、ついでにこっちの野菜も切ってもらおうかな」
そんな感じで自分の仕事だと思っていた作業は 半分の時間で終わったし、会話を楽しみながら準備できた。
「ありがとうね。」
お情けではない。本当に助かったし、 手伝ってくれたことが嬉しかった。
その夜はおかげ様で美味しいチキンのグリルができましたとさ。