2017-01-01から1年間の記事一覧

かくして「家庭を顧みない人間」は生まれるー初夏の「雪かき」のはなし

今月の頭ころのことだ。 「あぁ、こうやって家庭を顧みない人間は生まれるんだな」 という感覚が舞い降りてきた。 それはどういうことか?一言で言えば、 「『目の前の人間的エキサイトメント』に、 何の悪気もなく、没頭し、楽しんでいるだけ」 ということ…

外的要因は人の心を救うか

「不可抗力とか、外的要因は人の心を救うか」 ということをしばしば考えることがある。 以前ホテルで働いていたとき、 同僚のおばさんがいた。 彼女は「孫の世話を任されているから」 という理由があれば気兼ねなく休みを 申請することができたらしいが、 自…

言葉を「貯め」、「書くように」話す

「文中に出てきた分からない単語を調べ、 実際に作文をしてその語を使う」 「たくさんの文を読み、言い回しや 語の組み合わせを身につける」 この文はなんとなく外国語学習を思わせる。 しかし、僕はこの作業を、日本語について 行うことを楽しんでいる。 そ…

「あの人は、あんな人だ」「以上!!」

もしも、 「あの人はどんな人か?」 という風に聞かれたなら、 「あの人は、あんな人だよ」 と答えて終わりにしてみたい。 ただし、そんなことをすればおそらく、 「いやだから、『どんな人か』って聞いてるんだ。 『あんな人』では答えになっていないよ」 …

「ライフスタイル」を売る時代その「トレーサビリティ」を否定する!

「生き方を売る時代」 というフレーズが書かれていたのは、 『物欲なき世界』と言う本だ。 消費社会が成熟してしまった現代では、 もはやライフスタイル、すなわち 「生き方」くらいしか売るものがない、 ということを皮肉って書かれたものだっただろうか。

そして、僕は同じ服を着る

いつからか、 僕は毎日同じ服を着るようになった。 「私服の制服化」 と言えば分かりやすいが、その言葉を使っては、 ただのブームに乗っかっているようで、 今ひとつ気が収まらない。

真面目な「フリ」をすること、思考を放棄すること

「真面目であること・従順であることと そしてそれを担保に思考を放棄することは、 全くの別物」 という文にTwitterで出会った。 https://twitter.com/hellohellock/status/848879752316309504 「真面目さ・従順さを担保に思考を放棄する」 (「頑張っている…

自分の感覚は、ただそこにあるリアルだー「いじめのタネ」はかくも簡単に出来上がるー

自分の感覚は、世間的な正否を抜きにして、 「ただ、そこにある感覚」であり、リアルだ。 「間違っていないよね?」と言わんばかりに 共感を求めるその自信に欠けるメンタリティが、 いつの間にか「いじめ」のタネになる。

あくまでも「楽しいもの」であってほしい「匿名性」と「つながり」の間

「シェアリングエコノミー」の概念は 結構好きでいるんだけれども、 ある種の「宗教性」や原理主義的思想に陥りやすい という側面を持っている。 なぜなら、シェアリングエコノミーもまた、 参加者が増えるほど参加者が得をするゲーム だからだ。ゆえに、 相…

他人のせいにして生きるのは、辛い

「お前、自分には心当たりがないのか?」 「わかった、 じゃあこれ(武器?)で相手を殴って来い」 この時代、 「いじめられた」と訴える子どもに こんなことをいう親はまずいないだろう。 「いじめる方が悪い、いじめられる方は悪くない」 というのが確立さ…

「匿名性」を先人たちは追い求め、勝ち取った

「親の干渉下から離れて、 立派な自分の家を持てた時、 核家族を築く主体となれた時、 人々はどんなにか喜んだだろう」 「お金というチケットさえあれば、 自分の人間性を問われずに、 何だって手に入る状況を手に入れた時、 人々はどんなにか喜んだだろう」…

「いたたまれない」とはこのこと

「目的なくても楽しいじゃん!」 と言われても気乗りしないものはしないのだ。 僕は、基本的に誰かと無目的に会うことはない。 それは「オレの貴重な時間が〜」という意識ではなく、 目的なしに会ったとき、 その場をしのぐように真心に欠けた話で 場を取り…

どの部分をおカネで買うか?「生活の手応え」と「オプション」のはなし

鏡の前に立ち、 母の洗顔フォームを塗ったくり、 鼻の下を伸ばした間抜け顔で、 ヒゲの剃れていく手応えを感じながら、 シャッシャッとカミソリを滑らせる。 半月前にフィリップスのシェーバーの 調子が悪くなって以来、朝はこうだ。 そのカミソリというの…

今じゃなくても、いいよナァ・・・

「いつでも行けるから、今じゃなくていいか・・」 そんなことで 近所にある小さいカフェや、パン屋、 小さい雑貨屋さんには、 気になってはいるものの、結局行かずに終わる。 「いつでもいける」 ―そう思えば、行く時には何かの 意味や理由が欲しくなる。 こ…

とても地味な「誠実さ」の話

【「いつまでも誠実でありたいです」?】 「君は、一生のうちに 『これだけはやりたい!』 ってことはあるのか?!」 そう聞かれたので、 「特に『これがやりたい』ってものは ありませんが、ただ、 いつまでも誠実でありたい、 とは思っています」 と答えた…

経歴は、役割の「本棚」

「それが、自分の役割だと思ったからです・・・!!」 相手の質問にかぶせるようにしてそう言い放った。 たぶん、鼻の穴は広がっていた。 緊張しまくっていたのに、 そこだけ、声が大きくなっていた。 某コーヒーチェーンでのアルバイト面接でのこと。 自己…

未然に防ぐことは、できない

「何かを『未然に防ぐ』ということはできない」 という言葉がここ最近頭を巡っている。 厳密に言えば、そのニュアンスは 「どんなに対策をしようとも起こるものは起こる」 「その責任を人に問うことも、ヤメだ」 というものに近い。

マウンティングと劣等感と成長の促進剤

もしも、自分の物差しから 「マウンティング」をすることによって 自らの「成功」度合いを測ろうとするならば、 そこには自信のなさ=劣等感がある。 この他者を巻き込んだ「劣等感」が あくまでもその他者と自分の比較から生じるものではなく、 せめて「理…

結婚ロマン主義社会のユウウツ

「結婚」それ自体は、一応は 法的に認められたカップルになる ということだ。 しかし、実際のところはもうその言葉の中に 「子育て」「扶養」というニュアンスまでもが 内包されていて、おそらく 未婚者の間の高いハードルは 「結婚」と強く結び付けて考えら…

「私を見て!」僕はそこに清々しさを感じる

「私を見て!」 という感じの強いエネルギーを これでもか!というほど乗せた 投稿をしている(と勝手に思う)人(女性)が 僕の知り合いの中だけでも4人いる。

日常の「透明感」書き手の与える印象の話

「この人たちの書く文章からは 『透明感』という印象を受ける」 思わずそんなことを思う(?)書き手がいる。

読書のメタ的な部分の話 〜いま、「自分ごと」だと思っていること

どんなテーマの本のコーナーに 行くことが多いか。 どんなテーマの本なら、読んでいて スルスルと頭に入ってくるか。 「本を読む」という行為のメタ的な部分、 そこに浮き上がってくるのは、 「いま、自分は何を『自分ごと』と思っているか」 ということでは…

そこに意味はあるか −さらば、プータロー生活?

今のところ、 「自分を許すこと」に取り組んだ時間 という意味を一つ、与えたわけだ。

「忘れること」の話―東日本大震災復興イベントに寄せて

どんなに悲しい出来事も、 どんなに嬉しい出来事も、 出来事そのものには、 本来与えられた意味はない。

(たぶん)カルト宗教の勧誘に遭った話

学生時代の話。 僕は(おそらく)カルト宗教の勧誘に 2回遭ったことがある。 ・・・と思ったが、実は3回ある。 学生食堂で2回、文化祭で1回。

「生きる」の優先で規律意識は崩壊するか?②

(前の記事の続き) 元女優・清水富美加の出家・引退騒動を巡って 「死にそうだったから逃げる」という行為は 本人のわがままやメンタルの弱さによるものか、 それとも、本当のSOSコールなのか。 そして、もし「逃げる」を容認してしまったら 「人様に迷惑を…

「生きる」の優先で規律意識は崩壊するか?①

【「生きる」の優先で規律は崩壊するか?】 という問いがこのところ頭を巡っている。 出家騒動で話題になった女優・清水富美加が 騒動の直後に出した本 『全部、言っちゃうね』を昨日初めて読んだ。 そこに書かれていたある文に目が止まった。

「情けは人の為ならず」-貧乏人がチップを渡す話-

日本には、チップという習慣がない。 それがダメだと指摘するつもりはない。 それどころか、 僕は実際にチップが面倒だと思ったことがある。

主体性の「総量一定」説

「ある現場における主体性の総量は一定」 というのが今日のテーマである。 ここでは「主体性」は 「自分で考えられる裁量」とほぼ同じ。 10人からなる組織の「主体性」の総量が 100あったとして、そのうちの80を 2人の人間が持っているとする。 すると、その…

オシャレ=「理解不可能」性

「オシャレとは『理解不可能』性にあるのでは」 という記事を見つけた。 消費されるジャズ文化 この記事では、 ジャズにしても、 包装紙として使われる英字新聞にしても、 それらが「よくわからないから」こそ、 むやみに意識にのぼらないからこそ、 オシャ…